INFO:

石綿は、天然の結晶鉱物の総称で、アスベスト（asbestos）とも呼ばれます。 法律では「いしわた」と読み、白石綿とも呼ばれるクリソタイル、青石綿とも呼ばれるクロシドライト、茶石綿とも呼ばれるアモサイトが代表的です。 国内で使用された石綿の9割以上はクリソタイルで、残りの約1割をクロシドライトとアモサイトが占めています。 そのほか、アクチノライト、アンソフィライト及びトレモライトの6種類が石綿に指定されています。 石綿は燃えにくく、引張強度が極めて大きい、腐らないで変化しにくい、電気を通しにくい性質があります。 石綿をその重量の0.1パーセントを超えて含有する物が全面的に禁止されています。 石綿は吸入すると気管支からさい気管支、肺胞に到達する。 5マイクロメートル以上の粒子は気道粘膜に付着して通常は速やかにとり除かれるが石綿繊維は非常に細いため、長い繊維でも容易に肺に到達する。 実際には長さ数十マイクロメートルのものが肺内に検出される。 ばく露された粉じんが大量だと、マイクロファジーによる除去機能が行われず、肺胞に粉じんが沈着する。 石綿肺は大量に粉じんを吸入することにより発症する。 肺がんはばく露開始から２０から50年の後に発症する。 中皮腫は中皮細胞により発症し、びまん性と限局性のタイプがある。 中皮腫は胸膜に発症する場合が約90パーセントであり、びまん性と胸膜に発症したものは石綿ばく露との関係があきらかである。 中皮腫は石綿ばく露から50年後に発症し、クロシドライトが最も危険性が高い。 作業環境の管理では建物の解体等の作業における湿潤化が重要。 石綿含有材料を取り扱う作業者に対して、雇い入れの際と6か月に1回定期に受信させる必要がある。 健康診断結果は40年間保管しなければならない。 石綿は化学プラント、石油精製プラントなどの配管のシール材として使用された。 石綿板はトースター、ドライヤー、暖房機など家電製品の断熱等、に使用されていた。 石綿含有摩擦材として自動車と産業用クレーン、エレベータのブレーキライニング、ブレーキパッドクラッチフェーシング、クラッチライニングにクリソタイルが使用されていた。 建築用仕上げ塗料及び下地調整塗料にも石綿を使用した時期があった。 一次調査の書面調査を行った結果、石綿の有無を判断できた場合でも２次調査は必ず行う。 負圧管理を伴う場合の隔離では、床は厚み0.15ｍｍ以上の隔離シート２重養生とし、継ぎ目は30ｃｍ以上重ね合わせて粘着テープで張り合わせる。 高所作業台を使用する場合などは、必要に応じて合板等でさらに養生する。 壁は厚み0.08ｍｍ以上の隔離シート１重とする。照明器具等の設備機器はプラスチックシートで完全に覆う。 石綿除去作業場からの退場時には、前室で保護衣、手袋、シューズカバーの目張りを取り外して脱衣容器、プラスチック袋に入れる。 これらは最終的にもう一重のプラスチック袋に入れ特別管理産業廃棄物として処理する。 洗身室でエアシャワーを浴び、更衣室で呼吸用保護具を取り外す。 集じん排気装置は現場搬入前に点検し、装置の現場搬入時にはその点検結果記録を添付する。現場の管理責任者は点結果結果記録を確認する。 現場作業開始前に及び作業中は集じん排気装置を稼働させ、デジタル粉じん計にてダクト内の空気を測定し、集じん排気装置の漏えいの有無を確認する。 石綿除去作業を実施する際使用する呼吸用保護具は隔離空間では電動ファン付き呼吸用保護具またはこれと同等以上の性能を有する空気呼吸器、酸素呼吸器もしくは送気マスクを使用する。 ただし、石綿等の切断等を伴わない囲い込みの作業ではRS2、RL２の取り換え式防塵マスクを使用してもよい 呼吸用保護具の防護性能を発揮するためには、顔面との密着性が重要である。 プレッシャデマンド形エアラインマスクは面体内が常に陽圧なので、石綿粉じんがマスク内に入る可能性が非常に低い。 エアラインマスクは連続で使用できるが、中圧ホースの長さにより行動範囲に制限がある。 エアラインマスクは適切に保守管理されていないと、その性能を維持できないだけでなく、かえって危険性もある。使用後にも使用前と同様に必ず点検し不具合があれば必要な整備を行う。 石綿作業主任者は作業者が保護具の使用前点検を確実に実施したかを立ち会って確認するとともに、予備フィルタ等が十分に準備されているかを確認しなければならない。 保護具のフィルタをたたいたり、圧縮空気を吹き付けたりすると、石綿が飛散したり、フィルタが破損する恐れがあるため、行わないこと。 フィルタは毎日交換するか、使用中に息苦しくなったら新しいフィルタに交換する。 隔離空間の内部で作業する場合はJIS T8115:2015化学防護服に関する規格でタイプ５以上のフード付きのものを使用すること。 使い捨て式のものは、使用のつど破棄して再使用しない。 石綿等とは石綿もしくは石綿をその重量の0.1パーセントを超えて含有する製剤その他の物をのことである。 石綿等を取り扱う作業には石綿作業主任者を選任する必要があることを労働安全衛生法にて定めている。 全ての建築物の材料にて、設計図書等の文書を確認する方法の調査と目視により確認する調査を行う。 事業者は事前調査または分析調査を行ったときは事前調査を終了した日から３年間保存するものとする。 解体等の作業を行う作業場には、次の事項を、作業に従事する労働者が見やすい箇所に提示するとともに、記録の写しを備えつけなければならない。 成形された材料であって石綿等が使用されているものを建築物、工作物又は船舶から除去する作業においては、切断等以外の方法により当該作業を実施しなければならない。 ただし、切断等以外の方法により実施することが技術上困難な場合はこの限りではない。